ICT活用の理論と実践
単位数 | ナンバリングコード |
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1 | DTP292 |
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教員名 | 奥村 稔 |
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専門 | 情報教育、数学教育 |
出身校等 | 北海道教育大学大学院教育学教育学研究科教科教育専攻数学教育専修 修士 |
現職 | 北海道情報大学 非常勤講師 |
授業形態 |
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前期印刷授業・後期印刷授業 |
授業範囲 |
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教科書及び学習用プリントの内容すべて |
試験範囲 |
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授業範囲すべて
【試験時参照許可物】 一切自由 ※ただしWebページ(通信教育部POLITEを除く)と生成系AIの参照は不可とする。 |
科目の概要 |
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社会の情報化の流れの中で、教育の姿も大きく変革しつつある。1人1台の情報端末、大画面テレビやプロジェクタ、デジタル教科書をはじめとしたデジタルコンテンツ、教育用アプリやクラウドサービスなど、教室の置かれた環境も大きく変貌を遂げてきた。また、2019年12月に公表されたGIGAスクール構想や、2020年からのコロナ禍への対応としてオンライン授業が広まったことが、そうした環境の変化に大きな影響を与えている。
ICTは、ある特定の教科、学習活動において求められているのではなく、各教科の学習指導の中で、またあらゆる学習活動の中で適切に、そして効果的に活用されることが求められている。これまでは一部の先進校、先進地域だけで実践されることに限られていた状況は、これからはごく日常的に当たり前のものとなる。留意すべきことにも十分な配慮をしながら、 主体性を引き出す授業づくりや多様な児童生徒個々の学びを支援するために、ICT を活用することへの理解を十分に深めて、効果的に実践する力を養う必要がある。 今後、人工知能を活用した学習環境も提供されることになるだろう。それがどのような姿になっていくのかは現時点では不明でもあるし、それが現実のものとなったとしても、それは加速度的に進化をして姿を追いかけることさえ困難になるのかもしれない。教員の有り様も、そうした時代に相応しいものに変貌を遂げなければならないし、何よりも、ICTの活用によってより生徒の側に学びの伴奏者として寄り添うことができるようになるのだとしたら、それは今もこれからも求められていることなのだと思う。 本講義を学んで教育活動に携わろうとする皆さんの、ICT活用についてのそのような歩み出しの準備を行う。 |
授業における学修の到達目標 |
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まず、ICT活用のこれまでの歴史的経緯を受けて、今の教育に何が求められているのかを明らかにする。そして、ICT活用の可能性を確実に踏まえた上で、それらを学習活動の中にどのようにして組み込んでいったらよいのかを、具体的な方策として考察する。次に、教育の現代的な課題に対しても向き合い、児童生徒のみならず教員自身の資質や能力を高めるための方向性を見出す。最終的には、児童生徒の学びを支援し、学びを保障するための指針を獲得する。
(1) 社会的背景の変化や急速な技術の発展も踏まえて、個別最適な学びと協働的な学びの実現や、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を行うことができる。 (2) ICTの活用の意義と理論を理解して、ICTを効果的に活用した学習指導や校務を推進することができる。 (3) 情報モラルを含めた情報活用能力を育成させるための基礎的な指導ができる。 |
講義の方針・計画 |
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第1回: ICT活用の歴史的経緯
第2回: 教育におけるICTの役割 第3回: ICT活用能力と情報モラル 第4回: ICT活用とデジタルコンテンツ 第5回: ICT活用による対話と協働、個別最適な学び 第6回: ICTを活用したプログラミング教育 第7回: 学びの支援と遠隔授業による学習の保障 第8回: 学校のICT環境の整備と校務の情報化 |
準備学習 |
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印刷授業は、教科書や学習用プリントなどを基に自学自習で学習を進めますが、授業範囲の内容の他に、教科書の内容全体を1単位で45時間かけて学習することを目安としています。
わからない用語や内容は、参考文献等で検索することが準備学習として必要になります。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック方法 |
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印刷授業は、提出されたレポートについて講評を付与して返却する。 |
成績評価の方法およびその基準 |
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科目試験による評価100% |
教科書 |
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書 名: ICT活用の理論と実践
著者名: 稲垣忠・佐藤和紀(編著) 発行所:北大路書房 ISBN: 978-4-7628-3180-5 |
参考書 |
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書 名: 初等中等教育におけるICT活用
著者名:日本教育工学会(監修) 高橋純・寺嶋浩介(編集) 発行所: ミネルヴァ書房 書 名: 2030年代のデジタル学習論(教育DXの構想と実践)知場#124特集号 著者名: 豊福晋平(責任編集) 発行所: GLOCOM ・文部科学省 教員のICT活用指導力チェックリスト https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1416800.htm ・文部科学省 小中高等学校におけるICTを活用した学習の取組事例について https://www.mext.go.jp/content/20200527-mxt_kouhou01-000004520_4.pdf |
その他 |
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なし |
試験期間 |
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シラバス検索画面トップページ(https://syllabus-tsushin.do-johodai.ac.jp/)下部の「2024学年暦」を参照 |
学習プリント |
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あり |
教職科目 |
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情報5の1(必修)、商業5の1(必修)、高校数学5の1(必修)、中学数学5の1(必修) |
関連受講科目 |
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各教科の教科教育法など |
担当教員の実務経験 |
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パーソナルコンピュータの普及に伴い学校教育での活用を、そして、インターネットが初等中等教育で利用され始めた頃より学習環境としての活用を模索し実践してきた。また、高等学校の教科である情報科を担当し、過去の学習指導要領や教科書の執筆にも係り、2003年度に高等学校情報科が新設されてから、北海道の高等学校における情報科担当教員による研究会の運営にも長く携わり続けた。
2021年度に設立された北海道高等学校遠隔授業配信センターでの勤務を経て、情報通信技術を活用した学習指導についても少なからずの経験を積んできた。 |