サプライチェーンマネジメント -顧客・企業間の繋がりが生み出すバリュー-

単位数 ナンバリングコード
2 DBA402
教員名 遠藤 雄一
専門 消費者行動論、マーケティングリサーチ
出身校等 北海学園大学大学院経営学研究科経営学専攻(博士(後期)課程)修了 博士(経営学)
現職 北海道情報大学経営情報学部准教授
授業形態
前期印刷授業・後期印刷授業・後期面接授業・後期インターネットメディア授業
授業範囲
テキストの第2部(78-157頁)を範囲とします。ただし,流通に関する基礎知識が必要なら第1部も参照すること。
試験範囲
授業範囲すべて
(持ち込み許可物)一切自由
科目の概要
 消費者ニーズの多様化から、消費行動の予測は非常に難しくなっている。企業は供給業者あるいは販売業者などと協調しながら、柔軟に効率的に商品を供給する仕組みを構築している。また顧客との関係も重要なテーマである。小売業では顧客との接点から様々な情報を収集、管理し、顧客ニーズにきめ細かく対応するようになっている。
 サプライチェーンマネジメント(SCM)とは、こうした仕組みを情報通信技術の利用によって実現する手法である。
 本講義では、はじめにICTを用いた顧客との関係構築を説明し、その後企業間の関係構築であるSCMを説明する。
授業における学修の到達目標
 SCMとは「資材の調達から製造、販売、そして最終顧客に至るまでの一連のプロセスをサプライチェーン(供給連鎖)と捉え、サプライチェーン全体で在庫、リードタイムの最適化を目指すもの」です。今日の顧客ニーズの把握や流通効率化にICTは無くてはならないものになっています。
 企業のICT利用の目的やICTと戦略の適合性について学びます。
講義の方針・計画
第1回:企業を取り巻く環境の変化
サプライチェーン・マネジメント(SCM)とはどういったものなのか,またその理論的背景や意義について理解する。
第2回:顧客との関係性(CRM の発展過程)
SCMの一角をなす,CRMとはどういったものなのか,CRMがどのように発展していったのかを理解する。
第3回:顧客との関係性(顧客分析)
優良顧客の選定,顧客ロイヤルティ,ライフスタイルによる顧客分析とはなにかを理解する。
第4回:顧客との関係性(実社会でのCRM の広がり)
小売業におけるロイヤルティ・プログラムのデータ活用レベルを理解する。
第5回:企業間の関係とサプライチェーン・マネジメント(SCMの理解)
SCMの背景を俯瞰する。
第6回:企業間の関係とサプライチェーン・マネジメント(マーケティング・チャネルの変化)
SCMにはチャネル・メンバーへの理解が重要であることを理解する
第7回:企業間の関係とサプライチェーン・マネジメント(物流からロジスティクス,そしてSCM へ)
物流からロジスティクス,そしてSCMへの変遷と違いを理解する(第1部も参照のこと)。
第8回:SCMの背景(SCMのはじまり~小売業における流通管理)
SCMが誕生する前夜の米国とその背景,流通におけるバーコードの役割を理解する。
第9回:SCMの背景(小売業のSCM -ウォルマートの事例-・その1)
ウォルマートの紹介と製販同盟・VMIを理解する。
第10回:SCMの背景(小売業のSCM -ウォルマートの事例-・その2)
ウォルマートのSCM,リテール・リンク,他小売業者の取り組みを理解する。
第11回:SCMの背景(製造業のSCM -トヨタ自動車の事例-)
トヨタ自動車を事例として,製造業におけるSCMに必要な事柄を理解する。
第12回:SCMの背景(B2B,企業間e マーケットプレイス,SCM)
B2B,eマーケットプレイス,SCMの違いについて理解する。
第13回: SCMの規格(流通EDI)
EDIの背景と流通EDIの現状を理解する。
第14回:SCMの規格(ICタグ)
ICタグの現状と可能性について理解する。
第15回:これまでの整理-レポート作成-
準備学習
印刷授業は、教科書などを基に自学自習で学習を進めますが、授業範囲の内容の他に、教科書の内容全体を2単位で90時間かけて学習することを目安としています。
わからない用語や内容は、参考文献等で検索することが準備学習として必要になります。
流通概論を履修していない学生は,適宜「第1部 流通システム」を読むことをお勧めします。
印刷授業以外の授業形態において、以下の準備学習を行う。
(予習)聴講前に、教科書の該当箇所に目を通してください。
(復習)聴講後に、教科書の該当箇所を読んで、確認してください。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック方法
印刷授業は、提出されたレポートについて講評を付与して返却する。
成績評価の方法およびその基準
試験:100%
教科書
書 名:流通システムとサプライチェーン・マネジメント(初版)
著者名:遠藤雄一
発行所:同文舘出版
ISBN:9784495649715
参考書
特になし
その他
学習用プリントはありません。
試験期間
シラバス検索画面トップページ(https://syllabus-tsushin.do-johodai.ac.jp/)下部の「2022科目試験時間割」を参照
学習プリント
なし
教職科目
商業5の1(必修)、商業6の4
関連受講科目
なし
担当教員の実務経験
システムエンジニアとして,企業システムの構築を経験してきたことをもとに,情報通信技術だけではなく,企業の経営戦略およびマーケティング戦略と一体となったシステムにする必要性を説明する。
レポート課題
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