商業科教育法I
単位数 | ナンバリングコード |
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2 | DTP278 |
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教員名 | 阿部 諭 |
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専門 | 教育学、簿記原理 |
出身校等 | 日本大学 商学部 |
現職 | なし |
授業形態 |
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前期印刷授業・後期印刷授業 |
授業範囲 |
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講義の方針・計画に示された教科書のページ箇所の内容 |
試験範囲 |
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授業範囲全て
(持ち込み許可物)一切自由 |
科目の概要 |
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商業科教員を志望する学生のための科目である。
商業の学びを通して,ビジネスに役立つ知識と技術を習得し,倫理観を踏まえた合理的かつ創造的に解決する力や豊かな人間性を育み,ビジネスの創造と発展に主体的・協働的に取り組む態度を養うなどの資質・能力の育成にある。社会を支え地域産業の発展を担う職業人として必要な資質・能力を育むことが,商業科教員には求められている。 |
授業における学修の到達目標 |
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1.教科「商業」のねらいや内容等を理解し、説明することができる。
2.商業教育の必要性、重要性等を理解し、商業教育を推進することができる。 3.ビジネスの果たしている役割や影響を理解して説明することができる。 |
講義の方針・計画 |
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下記で示すページは,高等学校学習指導要領解説(商業編)を「P-」,幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領の改善及び必要な方策について(答申)を「答P-」で示す。
第1回:学習指導要領第1章「総則」の概要 第1款~2款(P179-190)(答P14-16) 教職を志望する者にとって「総則」を理解することは教育課程上必須である。どのようなことが記述されているかを確認する。 第1款高等学校教育の基本と教育課程の役割(P179-180) 教育活動を進めるに当たって,授業改善を通して創意工夫を生かした特色ある教育活動の展開を図ることが重要である。 第2款教育課程の編成(P180-190)(P165-170) 教育課程の編成に当たり,専門教科・科目だけでなく共通教科の必履修教科・科目の単位数等やキャリア教育(P188.答P55-57)についても理解を深める。 第2回:学習指導要領第1章「総則」の概要 第3款~7款(P191-196) 第3款教育課程の実施と学習評価(P191-192)(答P60-63) 教育課程の実施に当たり,教科・科目等の指導に関する留意事項が記載されている。十分に理解を深め,これからの授業の改善に取り組む。学習評価の実施に向けた配慮事項についても身に付けておくことが涵養である。 第3回:学習指導要領改訂の経緯及び基本方針(P1-5)(答P3-52) 前の1回・2回と関連が深いので見比べてみる。また,この回の内容は「答申」を踏まえたものである。 改訂の背景や経緯の理解を深め,改訂の基本方針が平成28年12月の中央教育審議会答申を踏まえて行われた。「生きる力」の具体化を示す「育成を目指す資質・能力の明確化」の三つの柱は,各教科等の目標や内容についても三つの柱に基づき整理された。また,「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善の推進については,目標や内容の中で種々の学習活動が示された。特にこの二つの事項は背景や経緯も含め理解を深めると共に,全ての講義内容に関わりがあるので留意する。さらに,アクティブ・ラーニングの視点に立った授業を進めるための学習活動を考え,実践に活かせるようにすることも大切である。 「社会に開かれた教育課程」(P2,答P19.答P23)「学びの地図」(P2.答P20)「カリキュラム・マネジメント」(P2.P4-5.P180答P23-26)は内容を確認し理解を深める。 第4回:商業科改訂の趣旨(P6-10)(答P211-214) 中央教育審議会答申で示された具体的方向性に基づき商業科の改訂が行われた。答申の中の「職業に関する各教科科目」の改善について十分理解を深める。特に「地域や産業界等との連携」(P161)は,授業の改善を実現させるためには重要である。 第5回:商業科改訂の要点(P10-13) 「目標の改善」「内容の改善」が具体的に記述されている。特に目標の改善では従前の目標の示し方や内容等が大幅に改善されている。また,内容の改善においても同様である。これからの商業科の方向性を示す重要な箇所である。 第6回:商業科の目標(P14-16) 第5回の目標の改善でも述べられていたが,「生きる力」の育成を目指す資質・能力が目標に具体的に示され,それを育む学習活動も例示された。どのような資質・能力がどのような学習活動で育まれるかをしっかり把握する。目標の内容や解説を咀嚼し,理解を深めることは各科目の内容の取扱いにおいても極めて重要である。 第7回:商業科の内容構成(P17-18) 科目構成,分野構成については知っておく必要がある。特に各科目の位置付けや各分野が育成する能力の内容を理解する。 第8回:基礎的科目「ビジネス基礎」の概観(P19-27) この科目は商業科における最も基礎的な科目であるが,最も重要な科目でもある。商業科目全ての導入的科目であることを十分踏まえて,目標やねらい,内容等について理解を深める。特に「内容を取り扱う際の配慮事項」や指導項目の内容の説明などから,留意して指導する点や重点的に指導する点をまとめる。また,「商業に関する学科における原則履修科目(P19,P160)」として位置付けられている理由も考える。原則履修科目と共通教科の必履修科目との違いも調べる。 第9回:基礎的科目「ビジネス・コミュニケーション」の概観(P39-45) グローバル化の進展やビジネスにおいて円滑にコミュニケーション図るために,必要な資質・能力を育成する視点から再構成された科目である。目標,ねらい,内容等について理解を深める。 第10回:マーケティング分野の科目構成と概観(P46-67) この分野の科目構成と各科目の目標,ねらい,内容等及この分野が育成する能力について理解を深める。また,育成する能力を育むための学習活動についてまとめる。 第11回:マネジメント分野の科目構成と概観(P68-88) この分野は答申(答P214)(P10)でも示されたように,ビジネスに関わるマネジメントに関する学習の充実が求められていることから,従前のビジネス経済分野から変更された分野である。 この分野の科目構成と各科目の目標,ねらい,内容等及この分野が育成する能力について理解を深める。また,育成する能力を育むための学習活動についてまとめる。 第12回:会計分野の科目構成と概観(P89-123) この分野の科目構成と各科目の目標,ねらい,内容等及この分野が育成する能力について理解を深める。また,育成する能力を育むための学習活動についてまとめる。まとめる際に,マーケティング分野やマネジメント分野にはある学習活動が,この分野にはない理由も考える。 第13回:ビジネス情報分野の科目構成と概観(P124-158) この分野の科目構成と各科目の目標,ねらい,内容等及この分野が育成する能力について理解を深める。また,育成する能力を育むための学習活動についてまとめる。まとめる際に,マーケティング分野やマネジメント分野にはある学習活動が,この分野では1科目を除いてない理由も考える。 第14回:総合的科目「課題研究」の概観(P28-32) 目標,ねらい,内容等について理解を深める。「内容を取り扱う際の配慮事項」はしっかり咀嚼しておく。特に指導項目の(4)職業資格の取得に関しては,改訂された事項もあるので留意し理解を深める。また,検定試験と資格取得試験の違いについても考える。 さらに,総則に記載されているように「総合的な探求の時間」に代替えできる科目である。できる理由を調べる。その際には,双方のねらいを比較すると理解することができる。 この科目は原則履修科目(P28,P161)として位置付けられている,理由を考える。原則履修科目と共通教科の必履修科目との違いも調べる。 第15回:総合的科目「総合実践」の概観(P33-38) この科目は,実務に即した実践的・体験的な学習活動であることから,教員自らが実務に即した実践的な体験を積んでおくことが大切である。目標,ねらい,内容等について理解を深める。 |
準備学習 |
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印刷授業は,教科書や学習用プリントなどを基に自学自習で学習を進めますが,授業範囲の内容の他に,教科書の内容全体を2単位で90時間かけて学習することを目安としています。
わからない用語や内容は,参考文献等で検索することが準備学習として必要になります。 |
課題(試験やレポート等)に対するフィードバック方法 |
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印刷授業は、提出されたレポートについて講評を付与して返却する。 |
成績評価の方法およびその基準 |
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試験:100% |
教科書 |
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書 名:高等学校学習指導要領解説 商業編 平成31年3月10日初版発行
著者名:文部科学省 発行所:実教出版株式会社 ISBN:9784407348637 答申:幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)平成28年12月21日 :中央教育審議会 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/__icsFiles/afieldfile/2017/01/10/1380902_0.pdf |
参考書 |
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なし |
その他 |
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なし |
試験期間 |
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シラバス検索画面トップページ(https://syllabus-tsushin.do-johodai.ac.jp/)下部の「2022科目試験時間割」を参照 |
学習プリント |
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教職科目 |
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商業5の1(必修)、商業6の4 |
関連受講科目 |
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なし |
担当教員の実務経験 |
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1973年から1999年まで,公立高等学校で専門教科の教員として,生徒の学習指導や生徒指導に携わる。2000年から2008年までは管理職として,学校経営及び教職員の教育指導に携わる。この間,教材開発や授業評価等の研究を実際の授業に生かしてきた。この経験をもとに,分かる授業の進め方,教材研究の重要性,授業評価の必要性などを学生に伝え,共に考え実践に生かしていける教育を実施する。 |